ソニー・エクスプローラサイエンス
茂木健一郎 『脳と感動』

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お台場
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[クオリア日記より抜粋]

私がイギリスに行っている間に、
『脳に快感 アハ体験!』が発売され、 
 大量にCMが流れた(らしい)。

 「世界一受けたい授業」の効果とも
相まって、街を歩いていて「あの、アハ体験の・・」
と言われることが増えた。

 自宅の近所を歩いていて、小学生の
子供たちが何人かいると、こっちを見て
ごにょごにょ言っている。

 お前言えよ、というようにつつき合っている。 
 
 これは来るな、と思っていると、
案の定「アハ体験! アハ体験!」
などと言って、ピースをしてくる。

 思い返せば、昨年、「世界一受けたい授業」
に出演させていただくにあたって、
脳科学で何か面白い話はないですか、と聞かれ、
パワーポイントを使って説明した一連の話の
中に、change blindnessがあった。

 他にも、神経経済学や、セレンディピティ
などの話をしたと思うのだが、
 その中から日テレの人たちが
change blindnessに着目し、「アハ体験」
をテーマにした授業企画を立てられたわけである。

 周囲が動く時は本人の思惑とは関係なく
そうなるもので、セガがゲーム化の
企画を立て、私が赤シャツになって
CMに出ることになった。

 日曜日のお台場、ソニー・エクスプロラサイエンス
にて開催中のアハ!体験スクェア
でのトークショウで、
ひらめきの脳内メカニズムを紹介し、
感動する、ということの意味について
考えながら、
 今回の「アハ体験!」の一連の
出来事について振り返った。
 
 『脳と仮想』のようなシリアスな本を
書いて、文豪ゲーテのごとく深刻な表情で
かっこつけていたら、いつの間にか赤シャツで
「アハ!体験しましょう」と言って、
子供たちに「アハ体験!アハ体験!」と
追いかけられる人生になりました・・・

なとと喋って、質疑応答の時間になったら、
小さな子供が手を挙げて、
「コンピュータもひらめくのですか」
などと質問している。

いやに賢いガキ(じゃなくて、お子様)だな、
と思って、
何の気なしに「君、お名前は?」
と聞くと、
「いけがみゆたか」
と答える。

「いけがみ・・・あれ、おかしいな」
と言いながらその後ろを見ると、
池上高志の見覚えのある顔があった。

ゆたかという名前は、池上が『死霊』を書いた
作家の埴谷雄高を尊敬していて、ゆかりで
つけた名前だったはず。

いけがみゆたか君に先導された
会場からの質問はとても的確で心の
こもったもので、楽しくトークショウを
終えられた。

池上夫人も質問くださった。
「涙」のメカニズムに関するもので、
私の説明の論理的不備を突いたもの。
スルドイ一家である。

終了後、
池上高志と、ちょっと立ち話する。
ハワイでの人工生命学会の話とか。
池上とは、もっと話したい。
いろいろ議論したい。
8月に進化学会でセッションがあるけど、
その午後どこかの会場で議論を
続ける、というのはどうだろう。

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