ゲスト・レクチャー 荒川修作
東京芸術大学 美術解剖学 2006年度
Lecture 2
「噴火し、遍在せよ!」

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東京芸術大学上野キャンパス美術学部 中央棟 第8講義室
Download MP3, 41.8MB, 91分

* * *
クオリア日記より抜粋:

東京芸術大学 美術解剖学授業には、
明日アメリカに帰国の忙しい中、
荒川修作さんがいらして下さった。

 伝説の人を見て、学生たちも感激。
 第三講義室には、おそらく今までの
record numberの聴衆が集まった。
 200は優に超えていたのではないか。

 荒川さんは優雅にそして粗暴に
つば吐きをし、
 火山の噴火口となり、
 太平の学生たちをアジテートしていった。

 一つ思ったこと。
 意識は、なぜデカルト流の近代的自我の
象徴としてとらえられるのか?

 本来、意識の起源問題は、むしろ近代
的自我を超えていくための拡散的思考へこそ
導くものと思われる。

 突き抜ければ、そのことがわかるだろう!

 上野公園に行き、荒川さんを囲んで
皆でビールを飲み、ワインをすする。

 この光景が現出すれば、それで私の
目的は達成、といつも思う。
 「場」をつくることが大事。
 あとはディテール。

 風が吹き、境界もない。
見上げれば細い月。
 若者たちよ、奮い立って旅立て!
 
 悪いが、おれも若者だ。

 自分の中心がずれるはずもないし、
 この世にそう簡単に革命が起こるはずもない。

 ただ、もの言わぬ思いはろうそくの火の
ように必ず伝わるものだと信じている。

 ふとネットのことを考える。

 インターネット上に書き込まれたテクスト、
置かれた音声ファイル、ダウンロードできる
画像、映像を私たちはひょっとしたら
オートマティックなものと感じ始めている
かもしれないが、
 実際には、一つ一つのアイテムの背後に、
人々の思いがあるのだ。

 インターネットって、ろうそくの火が
たくさん灯っている空間でもあるんだよ。

 荒川修作さん、そして事務所の方々、
お忙しい中、学生たちのために、本当に
ありがとうございました。

arakawa20060501.jpeg

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荒川修作さんの訃報記事(岐阜新聞) arakawa-gihu.pdf

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